納税の猶予申請し先日付小切手取り返す

●ホームページで民商と「納税の猶予」に出会い
 6月18日に来所した蟹江町のAさん(サービス・飲食業)は、取引先の倒産で多額の不渡りを受け、資金ぐりに困ってこの2年間の消費税・源泉所得税が遅れがちになりました。経理担当のご家族の病気もあり、対応が後手に回るうちに税務署は一方的に「悪質」と認定し、今年5月にはとうとう取引先に差押えに行ってしまいました。「これ以上取引先に回られたら商売やって行けない」と津島税務署に行ったのですが、「差押えしてほしくなければ先日付小切手を出せ」といわんばかりの対応、やむをえずAさんは6月30日付で全額納付の小切手を税務署に渡してしまいました。
  しかし、そんなお金が6月にできるはずもなく、税務署に相談に行くと「小切手は返せない」「仕入先に支払う金も税金に充てよ」など無理難題を言われるばかりでした
  困り果ててしまって、インターネットを検索して出会ったのが津島民商のホームページ。さっそくメールで問い合わせて来所。民商は緊急に21日に相談会を開くことになりました。
  当日は蟹江支部の役員さん2名や税対部の相談員も参加し、「取引先の倒産は納税の猶予に該当する事由であること」や納税者から申し出があれば先日付小切手は返すと国会で答弁していることなどを学習、Aさんは「自分のためにこんなに集まってくれるんですか」とビックリ。「がんばって税務署と交渉しよう」と励まされ、納税の猶予を申請することになりました。
  24日にいよいよ税務署交渉。「納税の猶予の申請に来ました」というAさんに税務署は顔をこわばらせ、書類を受理しました。「毎月申請書の通りに分納するので、小切手を返してほしい」と申し入れました。ところが担当者は「返しません」という冷たい返事。別室で統括官は「小切手を返さなければならないなんて法律はありません」と開き直りました。

●佐々木憲昭議員の国会論戦が決め手に
  Aさんは引き下がらず、佐々木憲昭衆院議員(共産党)が行った国会議事録を示して「ここに納税者の要請があれば返して改めて分納の相談に乗ると書いてあります。これを読んであなたの考えを聞かせてください」というと担当者はだんまり。重い腰を上げて国会議事録を上司の所に持っていって相談ののち、「小切手を返す手続きに入ります」と回答しました。

●『自分だけではなんともならなかった。民商と行くとぜんぜん違う」
  Aさんは「私一人で税務署に行っても怒られるばかりで何にも話を聞いてもらえませんでした。民商といっそにいくとぜんぜん違う。これまで猶予とか全く知らなかったので、これから勉強していきたい」と話しています。

●税務署は「納税の猶予」よりも「差押え」!? 
  それにしても税務署は、「納税者に有利な方向で納税の猶予を活用するように」という通達があるにもかかわらず、取引先の倒産や大きな損失の発生という事実を知りながら、納税の猶予を勧めもせず、説明もせず、差押えを強行しました。
  こんなあり方が続く以上、納税者の苦難は続きます。「税務署の横暴に困ったら民商へ」とまわりの業者に呼びかけましょう。

 
「民商ニュース」2010.7.5号より

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